栄養管理委員会(摂食嚥下)
協立温泉病院では、安心・安全な食事提供にチームで取り組んでいます。
入院時は必要に応じて言語聴覚士が嚥下評価を行い、管理栄養士と協働で安全な食事内容を検討しています。
●まずは食事介助時の姿勢が大事です。
入院時は必要に応じて言語聴覚士が嚥下評価を行い、管理栄養士と協働で安全な食事内容を検討しています。
●まずは食事介助時の姿勢が大事です。
ベット上での姿勢の工夫
嚥下障害のある方の食事介助を行う時に最も安全な姿勢
☆ベッドギャッジアップ 30° →更に床に対して垂直に近くなるよう枕で頭を支持
☆姿勢を安定させるため膝を軽く曲げ、足底が接地するようにします。
☆姿勢を安定させるため膝を軽く曲げ、足底が接地するようにします。
☆顎引き位 (枕やクッションを入れて調整します)
食事介助の基本姿勢
顎は軽くひくように
車椅子での姿勢調整
★車椅子に座るとお膳が遠くなってしまう場合があります。
その場合は上記のようにラップボードを使用するか、移動テーブルを利用するようにしましょう。
その場合は上記のようにラップボードを使用するか、移動テーブルを利用するようにしましょう。
食事介助のポイント
誤嚥する危険のある状態 | 対処方法(例) |
---|---|
しっかり目覚めていない | 食前に口腔ケアを実施して刺激する 話し掛けて反応を確認する 時間をずらす等 |
顎が上がった姿勢で食べる | 枕やクッションで軽く顎をひく スプーンを顔の下方から口元に近づける |
1回で飲み込みきれない量を口に入れる | スプーンの大きさを小さくする 1口量を少なくする(スプーン半量など) |
飲み込む前に次の1口を口に入れる | 喉仏が挙がりゴックンしたことを確認してから 次の1口を介助する |
声がゴロゴロしている | 咳払いとゴックンを促す |
高齢者の方はたくさん食べられません。
そこで、少量でも栄養の取れる食品を利用しています。
これだけで、ほぼお茶碗1杯分
これだけで、ほぼお茶碗1杯分
実際に提供している食事
- 軟菜食(適宜、一口大カットも対応)
- きざみ食
- 極きざみとろみ食 [学会分類2013:3]
- ミキサー食 [学会分類2013:2-1]
- 嚥下食 [学会分類2013:1j]
栄養補助食品の活用
入院時面談後、入院直後のお食事を医師・看護師・言語聴覚士・管理栄養士と多職種協働で評価し食事内容調整を行っています。
入院後、なるべく早い段階で患者様に最も適したお食事を提供できるよう、管理栄養士が入院時面談にも参加し、言語聴覚士と協働で食事調整を行い、入院後も必要に応じて食事の状況も確認させて頂きます。
嚥下造影検査,嚥下内視鏡検査も積極的に行っています。これらの検査を行うことで、外から観察するだけでは見えない喉の中の様子を評価することが出来ます。
嚥下造影検査
造影剤を混入した検査食を実際に食べて頂き、食べ物が口の中→喉→食道と送り込まれる様子をレントゲン透視した動画で観察することが出来る検査です。
嚥下内視鏡検査
鼻から細い内視鏡を喉まで挿入した状態で食べ物を食べて頂き、喉の中で食べ物がどのように処理されるのかを観察することが出来る検査です。